⚠️ この記事はネタバレを含みます。
はじめに
モデル界という煌びやかな舞台で、相反する二人の女性が出会う。その物語を読み始めた瞬間から、ページをめくる手が止まらなくなりました。
「死」をテーマに掲げながら、こんなにも美しくて、こんなにも人を惹きつける作品があるんだって。読み終えたあとしばらく、余韻が抜けませんでした。
今回紹介するのは、『カムパネルラの塔』の1巻。この作品、百合ナビで知った方も多いかもしれませんが、まだ手に取ってない方にはぜひ読んでほしいと思っています。やや重めのテイストだけど、それが逆に、一気に読ませてしまう引力になってるんですよね。
作品の基本情報
- タイトル:カムパネルラの塔
- 巻数:1巻(続刊)
- ジャンル:百合・ファッション・ゴシック
🔗『カムパネルラの塔』1巻の詳しい情報はこちら
こんな人におすすめ
- ゴシック・耽美な雰囲気が好き
- ドラマチックで重厚感のある百合を読みたい
- 強い女性キャラクター同士の物語が好き
- ファッション・モデル業界を舞台にした作品が読みたい
あらすじ
舞台はモデル界。世間をも魅了するトップモデルのアルスは、自らが積み上げてきた世界に誇りを持っています。そこへ現れたのが、言葉では形容できないほどの「美」を纏うもう一人のトップモデル・メイコ。
メイコはただそこに存在するだけで、人の心を奪っていく。アルスが積み重ねてきたものを、静かに塗り替えていくかのように。
でもそのメイコには、ある重大な秘密があって……。
詳細は伏せますが、1巻のラストにたどり着いたとき、「続きが読みたい」という気持ちが溢れてきました。
秀才と天才、対照的な二人が眩しい
この作品の大きな魅力のひとつは、メインの二人のキャラクターがとにかく魅力的なこと。
アルスは、積み重ねて積み重ねて、努力で頂点に立ってきた秀才型。メイコは、まるで天から授かったような美と存在感を持つ天才型。
どちらも華やかなモデルの世界に生きているけれど、その生い立ちや境遇は大きく異なります。それでも、二人には共通点がある。それぞれ、これまでの人生で大きな絶望を経験していること。そしてその絶望を乗り越えるために、モデルという道を選んでいること。
頂点を目指す想いの強さは、二人ともまったく譲らない。だからこそぶつかり合うし、だからこそ惹かれ合うんだって、読んでいてじわじわと感じてきます。
漂うゴス感が、たまらなく好み
この作品、作画の雰囲気がとても独特で印象的です。
背景に黒が多用されていて、全体としてゴシック(ゴス)な空気が漂っている。「死」という重テーマに呼応するように、耽美的ともいえる美しさが作品全体を包んでいます。
派手さや明るさで勝負するのではなく、影と静けさの中に宿る美を描いている感じ。こういう方向性の画面作り、個人的にとても好きです。
メイコという人物が纏う「言葉にできない魅力」も、この作画のトーンがあってこそ説得力を持っているんだと思います。ページをめくるたびに、彼女の存在感に圧倒される感覚がありました。
メイコの「美」の意味を考えてしまう
ちょっと個人的な考察になるんですが……。
メイコが持つあの不思議な美しさ、あの圧倒的な存在感はどこから来るんだろうって、読みながらずっと考えていました。
もしかしたら、自分の「死」を悟っているからこそ、生きているうちに何かを残そうという強い執念が、彼女の美として滲み出ているのかもしれない。そう考えると、メイコという人物がより一層、複雑で深みのある存在に見えてきます。
1巻の段階ではまだ謎が多く、だからこそ続きが気になって仕方ありません。アルスがあの事実を知ったあと、どんな行動に出るのか。二人の関係がどこへ向かっていくのか。
おわりに
『カムパネルラの塔』1巻、重厚なテーマを持ちながら、ぐいぐい読ませてくれる一冊でした。
ゴシックな雰囲気、対照的な二人の女性、そして「死」という概念が絡み合うことで生まれる緊張感と儚さ。百合作品の中でも、ひと味違うものを求めている方に特におすすめしたいです。
続巻も追いかけていきたいと思っています。読んだことのある方は、ぜひ感想を聞かせてほしいです📚

📚 購入・試し読みはこちら👇️
🔗『カムパネルラの塔』2巻レビューはこちら
🔗『カムパネルラの塔』3巻レビューはこちら


コメント