⚠️ この記事は『作品名』のネタバレを含みます。
はじめに
1巻を読み終えてから、ずっと続きが気になっていた。あの重厚な世界観と、まだ謎だらけのメイコという存在。2巻を手に取ったとき、また最初のページからぐっと引き込まれていきました。
今巻で、ふたりの関係はたしかに変わった。「ライバル」という言葉では追いつかないような、もっと複雑で切実な何かが生まれ始めていて。読み終えたあと、しばらくその余韻から抜け出せませんでした。
🔗『カムパネルラの塔』1巻レビューはこちら
🔗『カムパネルラの塔』3巻レビューはこちら
作品の基本情報
- タイトル:カムパネルラの塔
- 巻数:2巻(続刊)
- ジャンル:百合・ファッション・ゴシック
🔗『カムパネルラの塔』2巻の詳しい情報はこちら
こんな人におすすめ:
- ゴシック・耽美な雰囲気の百合が好き
- ライバル関係から深まっていく百合を読みたい
- 感情の変化をじっくり描いた重厚な物語が好き
- ファッション・モデル界を舞台にした作品に興味がある
あらすじ
メイコの余命があと2年——その事実を知らされたアルスは、深く揺れる。トップの座を譲るべきなのかと。
でも、社長の花森からかけられた言葉がアルスの迷いを吹き飛ばす。命をかけてトップを目指すメイコに、正面から向き合うことを選んだアルスは、彼女に宣戦布告をする。
一方、アルスが世界に羽ばたいていくのを見て、メイコの中にも変化が生まれ始める。
静かに、だけど確かに。天才と秀才の本当の戦いが、ここから始まる。
アルスの迷いと、覚悟を決める瞬間
2巻で最初にぐっときたのは、アルスが自分の迷いと向き合うシーン。
余命を知ったうえで、それでも勝ちを目指すことに迷いが生じるのは、アルスが誠実な人間だからこそ。でもそこで立ち止まらず、むしろ全力でぶつかることがメイコへの敬意だと気づいていく。
社長・花森の言葉がその背中を押すわけですが、このシーンがすごく好きで。大人がちゃんと若いふたりの関係に介入して、背筋を正してくれる感じ。物語のスケール感がひとつ広がった気がしました。
アルスがメイコに宣戦布告するシーン、読んでいて感情が昂るんですよね。重いテーマを抱えながら、それでも真剣に向き合うって、こんなに眩しいことなんだって。
今巻イチのシーン、あの「舌ペロ」について
ニューヨークコレクションでのアルスのエピソードが、今巻の大きなハイライト。
メイコの代役として出演したアルスが、前代未聞の2度の転倒という事態を引き起こす。そのあとに見せた、あの舌ペロ。
かわいい。とにかくかわいかった。
あれって天然なのか、計算なのか。アルスというキャラクターの奥行きを感じさせる一コマで、読みながら思わず笑顔になってしまいました。こういう表情が出てくると、キャラクターへの愛着がぐっと深まりますよね。
メイコに芽生えた感情——「羨ましい」という言葉の重さ
今巻で一番心を揺さぶられたのは、メイコの変化でした。
がんの宣告以降、感情を持つことをやめていたメイコ。そんな彼女が、ニューヨークでのアルスの映像を観て、「羨ましい」という感情を覚える。
これが、ものすごく刺さった。
クールで謎めいた存在として描かれてきたメイコが、素直な感情をひとつ取り戻す瞬間。そしてその感情が「負けたくない」という意志に変わり、今度はメイコからアルスへの宣戦布告につながる。
1巻では、アルスが一方的にメイコをライバル視している構図だったのが、この2巻でふたりはたしかに「互いのライバル」になった。その変化が、じんわりとうれしくて、同時にどこか切ない。
ゴスな空気と「死」の影は、2巻でも健在
1巻から引き継がれるゴシックな作画の雰囲気は、今巻でもまったくぶれていません。
余命というテーマが前面に出てきた分、「死」の影はより具体的に、より重く物語にのしかかってくる印象。それでも、その重さが物語の引力になっているのは相変わらずで。
美しくて、暗くて、だからこそ目が離せない。この作品の独特な空気感、やっぱり好きだなと改めて思いました。
2巻ラストと、次巻への期待
巻末、新キャラクター・財前(芸能事務所の代表)がメイコの前に姿を現す。
そしてメイコが残した言葉——「来週の会見では革命を起こす」。
これは何を意味するのか。財前が関係しているのか。謎を抱えたまま次巻に渡されて、気になって仕方ない状態です。
天才・メイコが感情を取り戻し、努力をし始めたとき、努力家の秀才・アルスはどう立ち向かうのか。そしてふたりのライバル関係の先には、何が待っているのか。続きを追いかけたいという気持ちが、今まで以上に強くなっています。
おわりに
『カムパネルラの塔』2巻、1巻の重厚な世界観を受け継ぎながら、ふたりの関係がひとつ大きく動く一冊でした。
互いを認め、互いに宣戦布告し、互いに揺さぶられていく。「死」という重いテーマを背負いながら、こんなにも真剣に向き合うふたりの姿が、眩しくて、切なくて。
3巻も絶対に追いかけます。読んだことのある方は、ぜひ感想を聞かせてほしいです📚

📚 購入・試し読みはこちら👇️


コメント