はじめに
今回のVol.12は、どこか”歪み”を帯びた作品から、笑いと共感が溢れるものまで、バランスよく顔を揃えてくれました。読み終えた後の余韻が、それぞれ違う形で胸に残る9タイトル。私の気になったポイントと一緒に、少しずつご紹介していきますね。
引力の歪みに、引きずり込まれるような読後感
『僕らのアイは気持ち悪い』3巻

フェチと造形、そして独りよがりな思いが交錯する中、それぞれが自分の”気持ち悪さ”を受け入れ合う形で完結します。ただ、虹だけが宙ぶらりんに残ってしまった感じが、なんとも言えずモヤモヤと胸に残りました。3巻の表紙になかった彼女の存在が、余計に気にかかるんです。
この作品の2巻までの感想や、めぐる・虹の歪みの深さについては、以前のまとめ記事でも触れたことがあります👇
最近読んだ百合マンガ感想まとめvol.6|百合姫作品12冊まとめレビュー
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『或いは、私の名探偵』2巻

いやいや探偵バディも今巻でさらに距離が縮まるように見えて、琴音の抱える秘密が気になるばかり。記者・羽原の登場で状況が動き出し、ももと琴音の思いがすれ違う展開に、次巻が待ち遠しいです。タイトルの意味も、ますます気になってきました。
1巻の探偵ごっこから始まる魅力や、琴音の秘密への期待感については、こちらの記事で触れています👇
『或いは、私の名探偵』1巻レビュー|探偵ごっこから始まる、秘密を抱えた少女たちの物語
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『堕天使そぷらのちゃんの復ちゃんの復讐』1巻

タイトルから物々しい雰囲気ですが、中身はラブコメ。しかしそぷらのちゃんの美鈴への想いは、純粋なようでどこまでも歪で重たくて、ヒヤヒヤドキドキが止まりません。過去と今の自分と向き合う、もう一つの物語が動いている気がしてなりません。
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距離が縮まる瞬間、胸がぎゅっとなるエモ百合
『ケイヤクシマイ』6巻

契約姉妹という形が解消され、香沙音とめぐるが”なし”で一緒にいる選択をします。めぐるの「家族は誰も選んでくれなかった」という言葉の重みが胸を打ち、2人の関係がこれからどう着地するのか、気にせずにはいられません。7巻予告の”終焉”が、どんな結末を連れてくるのか。
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『夢と恋ではつり合わない』

玉砕告白から始まる学園ラブコメ。不器用で真っ直ぐな光と、恋愛そのものに嫌悪を抱えていた海璃の、それぞれの葛藤が見事に交錯。遊園地の観覧車のシーンは、本当にエモくて、1巻完結とは思えない密度でした。海璃の教室でのキスは、ドキドキが止まりませんでした。
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『リリー先生は仲良くなりたい』

ズレっぷりが愛おしい天才作家・リリー先生と、振り回される担当編集・芳山のラブコメ。プライベートジェットで全国グルメをハシゴする破天荒さに笑いつつ、最後のエモ展開には心を射抜かれました。あと、クリスって誰なんですか?(笑) 最後まで謎が深まるのも、なんだかリリー先生らしくて良いです。
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笑いと皮肉と、ちょっと尖った百合の形
『陰キャギャルでもイキがりたい!』4巻

サブカルディスとコンサルいじりが炸裂する文化祭&修学旅行編。いちこと九蘭の関係は百合なのだと改めて思わされる一方、九蘭のいちこを「ダメなままにしておきたい」というちょっと歪な愛情表現も見え隠れしていて、深読みし甲斐があります。令和の空気感が詰まった一冊です。
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『百合営業ですが、なにか』1&2巻

百合営業をしている人気アイドルの2人が、実は仲が悪くて裏表だらけ。そんなケンカップル感満載の二人が、キスを経て少しずつ距離が変わっていく様子が可愛らしくて。舞衣の本心が謎めいたままなのも、続きが気になるポイントです。茉莉花の単純さと、舞衣の掴みどころなさが絶妙です。
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『ガールズ・エラー』コダマナオコ短編集

『捏造トラップ』の作者が贈る、少女たちの”エラー”を巡る短編集。お色気よりも、女性同士の関係性のエグ味やせつなさが際立っていて、「少女心中」「わたしたちの未完稿」は特に胸に残りました。描き下ろしのその後も、ニヤニヤと切なさの温度差が素敵です。
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おわりに
今回のVol.12、いかがでしたか? どの作品も、二人の距離感や関係性の”形”がとても印象的で、読み比べる楽しさがありました。歪んでいても、笑っていても、どこか真っ直ぐな思いが伝わってくるのが百合マンガの魅力ですよね。もし気になる作品が見つかったら、ぜひ一緒に読みましょう🌸

