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『あめとむち』5巻レビュー:見えない真意と新たな火種、複雑化する愛憎劇

レビュー

⚠️ この記事はネタバレを含みます。
作品を未読の方はご注意ください。

はじめに

この作品、読んでいて常に「次はどうなるの?」という不安と期待が入り混じった気持ちにさせられます。

『あめとむち』5巻、今回も面白く読みました。でも「面白い」という言葉だけでは表せない、何とも言えない読後感があるんですよね。登場人物たちの行動原理が読めない。真意が見えてこない。その不安定さが、この作品の独特な魅力になっているように感じます。

サレ妻×パパ活女子という、ちょっと変わった設定の愛憎劇。5巻では新たなキャラクターも登場し、さらに話が複雑になってきました。

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あらすじ

人妻・小夜子とパパ活で出会っためありは、彼女に本気で惹かれていく。そんな中、好奇心から一度デートをしてみた中学の同級生・日下が、めありの前に再度現れ一方的な好意をぶつけてくる。口論になるもなんとか逃げてきためありは、パパ活友達のひなに助けを求め…?

複雑に絡み合う人間関係と、それぞれが抱える歪んだ感情が描かれる一冊です。

新キャラ「姉ち」の登場で混迷の展開に

今巻の大きな動きは、新キャラクターの登場です。

ひなち(本名:明未)の姉である「姉ち」ことひなが登場しました。名前が紛らわしいんですが、妹がひなち(明未)で、姉がひな。ここに来て、かなり話がややこしい展開になってきたなと感じます。

この姉・ひなが持っている、妹への歪んだ愛情。それが新たな火種になりそうな予感がします。しかも日下とは大学の先輩後輩という関係で、彼に協力を提案しているんですよね。日下の不快なストーカー的行動に加えて、この姉の登場…。めありの周りがどんどん複雑になっていきます。

## めありの真意が見えてこない

前巻末で、小夜子から「セックスは自分の特別な人のために取っておけ」と言われためあり。

今巻では、そのことで何かモヤっとした気持ちを抱えている様子が描かれます。でも私、このモヤっと感って小夜子の言葉に対してだけじゃないように感じたんです。めあり自身の気持ちに対してのモヤモヤでもあるんじゃないかって。

めありは、本当にセックスなんかしたいのだろうか?彼女は、セックスすることで「何か」変わるかもと考えてるようだけど、彼女は何を変えたいのだろうか?

主人公であるめありですら、その真意がイマイチ見えてこないんですよね。この「分からなさ」が、作品を読む上での独特な感覚を生み出しています。

不快な存在・日下の再登場

めありの同級生だった日下が再登場します。

この作品、一応百合・GLジャンルに分類されているんですが、日下のような男性キャラが登場していることもあって、純粋な百合作品という感じではないんですよね。

そして日下の行動や言動が、完全にストーカー的でエゴ満載。読んでいて非常に不快でした。彼の存在が、作品全体の居心地の悪さを増幅させているように思います。

真意の見えないキャラクターたち

ユウの狡猾な表情

ひなちを住まわせているユウ。彼女も依然として行動の真意が見えてきません。

時折ひなちに対して見せる狡猾的な表情や態度が、イマイチ理解不能。彼女にも何かしら彼女を歪ませる過去がありそうですが、それが掘り下げられることはあるのでしょうか…。気になります。

一番謎な存在・小夜子

今巻はあまり登場シーンが少ないけど、一番真意の見えないキャラクターである小夜子。

彼女のめありに対する言動や行動は、一体何なのか。元々は、夫の浮気というかパパ活相手だっためあり。めありを自分のものにすることで、夫への腹いせなのだろうか?

今巻最後、彼女はめありに「私のところにくる?」と言います。そんなことが可能なのか??続きが本当に気になります。

この作品の独特な魅力

正直に言うと、この作品の読み心地や読後感はあまり良くないんです。

でもそれは、作品の欠点というよりは、むしろ意図的な演出なのかもしれません。登場キャラクターたちが持つ歪んだ癖(へき)に、何か居心地の悪さを感じる。行動原理や真意が読めないことに不安を感じる。

逆に言えば、この不安にさせられる感じがこの作品の魅力なんだと思います。

安心して読める百合作品とは真逆の位置にある作品。予測不可能な展開と、登場人物たちの抱える闇。それが読者を引きつけて離さないんですよね。

おわりに

これまでもイマイチ展開が読めなかった『あめとむち』ですが、新たな火種をもたらしそうな新キャラ・姉ちの登場で、さらに混迷の展開に突入しそうです。

続きも目が離せません。

この作品は、「安心して読める百合マンガが好き」という方には正直おすすめしません。でも「予測不可能な展開」「登場人物の心理の複雑さ」「ダークな愛憎劇」が好きな方には、ぜひ読んでみてほしい作品です。

読後のモヤモヤ感も含めて、この作品の世界を味わってみてください。

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