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『猫に白鳥、蛍に小判』1巻レビュー|ヨドカワさんが描く、予測不能な学校百合の幕開け

レビュー

⚠️ この記事はネタバレを含みます。

はじめに

ヨドカワさん、と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、丁寧に描かれた社会人百合の数々——という方は多いんじゃないでしょうか。

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私もその一人だったので、「最新作は学校もの」と聞いたとき、正直ちょっと驚きました。でも、あとがきによると「一度くらい学校ものを描いておくか」と思って生まれたのがこの作品なんだとか。そのひと言、なんだか愛おしくないですか?

百合ナビで新刊情報を見つけてからずっと楽しみにしていた本作、ついに手に取りました。読んでみての率直な感想は——「展開が全く読めなくて、それがたまらなく気になる」です🌸

『猫に白鳥、蛍に小判』(ヨドカワ・著)は、学校を舞台に大人たちと女子高生が振り回され合う、みずみずしさ溢れる百合作品。1巻が発売中です。

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こんな人におすすめ

  • ヨドカワ作品のファンで、社会人百合以外の顔も見てみたい人
  • 「この先どうなるの?」という引っ張り感が好きな人
  • 賑やかなラブコメよりも、静かな謎や余白が好きな人
  • 教師×生徒という「成就しにくい」設定が好きな人
  • キャラクター全員を愛せる群像劇タイプが好きな人

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  • 教師×生徒という「成就しにくい」設定が好きな人
  • キャラクター全員を愛せる群像劇タイプが好きな人

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ヨドカワさんの新境地——学校ものという選択

ヨドカワさんといえば、社会人百合のイメージが強い作家さん。だからこそ、今作の舞台である学校という空間が、読んでいてとても新鮮に感じられました。社会人百合特有の”大人ならではの複雑さ”とは違う、もっと剥き出しで直感的な感情の動きが、1巻を通してじんわり伝わってきます。

そして、やっぱり作画が美しい。ヨドカワさんの線は繊細で、キャラクターの表情や仕草がすごく丁寧に描かれています。1巻をめくりながら、「あ、この人の絵が好きだな」という気持ちが何度も込み上げてきました。

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4人のメインキャラクター、それぞれの立ち位置

この1巻は、物語の導入とメインキャラクターの紹介が中心。登場するのは主に4人です。

波瀬ホタル(美術教師)は、いわば狂言回し的な存在。ユナに振り回されながらも、物語全体を支える大人のポジションにいます。どこか抜けているようで、でも芯はしっかりしてそうで——そのバランスが好きです。

猫目ユナ(女子高生)は、非常勤講師・白鳥先生に一目惚れしてしまったヒロインのひとり。恋に一直線で、その暴走っぷりがほほえましくもあり、ちょっとヒヤヒヤしたりもします。

白鳥アコ(非常勤講師)は、ユナが一目惚れした相手。コミュニケーションが得意そうに見えないうえ、過去に生徒との間に何か訳ありな出来事があったようで……その謎がとても気になります。

そして、現在世界放浪中の森生マキ(モリオ)。ホタルの同居相手で、今のところ回想シーンにしか登場していないのに、定期的にホタルへ小石を送り続けているという謎の行動。……小石って、何を意味しているんでしょう? これが気になって仕方ないんですよね。今後、どんなタイミングで物語に絡んでくるのか、じわじわ楽しみにしています。

「成就するの?」という問いが、ずっと頭を離れない

ユナと白鳥の関係性、正直なところ1巻時点では行く末が全く見えません。教師と生徒という間柄、どちらもコミュニケーションが得意そうではない、そして白鳥には過去の影がある——ハードルは低くない、というかかなり高い。

でもだからこそ、「この二人がどうなっていくのか」という問いが頭から離れないんです。初恋は実らない系になるのか、それとも奇跡みたいに成就していくのか。どちらの結末でも、ヨドカワさんなら丁寧に描いてくれそうだという信頼感があります。

ユナと白鳥の関係と並行して、ホタルとモリオの関係も少しずつ掘り下げられていくのかな……と想像しています。こちらも気になる。むしろこっちも好きになりそうな予感がしています。

おわりに

『猫に白鳥、蛍に小判』1巻は、「この先どうなるの?」という期待感をたっぷり持たせてくれる、絶妙な導入の一冊でした。ヨドカワさんが学校もので何を描こうとしているのか、その答えはまだわからない。でも、その「わからなさ」がもうすでに楽しくて、続きを待つ時間もきっと充実したものになると思います。

社会人百合のヨドカワさんしか知らないという方にも、ぜひ新鮮な気持ちで読んでみてほしい一冊です。そして百合ラブコメが好きな方にも——ただの賑やかなラブコメじゃない、静かな謎が潜んでいる作品として刺さるかもしれません。

読んだ方がいたら、ぜひモリオが送る小石の謎について一緒に考えましょう📚

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